未経験からエンジニア転職は可能?年齢別の現実と対策を解説

Asendia編集部 Asendia編集部
未経験からエンジニア転職は可能?年齢別の現実と対策を解説

「未経験からエンジニアに転職できるのだろうか」と不安に感じている方は多いのではないでしょうか。

結論からお伝えすると、未経験からのエンジニア転職は年齢を問わず十分に可能です。

本記事では、20代・30代・40代それぞれの年齢別に転職の現実と具体的な対策を解説し、必要なスキルや学習期間、年収の目安まで詳しくまとめています。

未経験からエンジニア転職の現実

IT業界は慢性的な人材不足が続いており、未経験者を採用して育成する企業は年々増えています。

経済産業省の調査によると、2030年には最大で約79万人のIT人材が不足すると予測されています。

こうした背景から、未経験者にもエンジニア転職のチャンスは確実に広がっていると言えます。

ただし、誰でも簡単に転職できるわけではなく、事前の学習や準備の質が成否を大きく左右します。

未経験転職の成功率はどれくらいか

未経験からエンジニアへの転職成功率は、一般的に20〜30%程度と言われています。

ただし、この数字はプログラミング学習を途中で挫折した方も含んだものです。

しっかりと学習を継続しポートフォリオを完成させた方に限れば、成功率は60〜70%まで上がるというデータもあります。

以下の表は、学習状況別の転職成功率の目安をまとめたものです。

学習状況 転職成功率の目安
独学で途中挫折 10〜15%
独学で学習を完了 30〜40%
スクール卒業+ポートフォリオあり 60〜70%
実務インターン経験あり 70〜80%

このように、学習の継続と成果物の有無が転職成功率を大きく左右することがわかります。

企業が未経験エンジニアに求めるもの

企業が未経験エンジニアを採用する際に最も重視するのは、技術力そのものよりも「学習意欲」と「成長ポテンシャル」です。

実際の採用現場では、以下のようなポイントがチェックされています。

  • 自主的に学習を続けてきた実績があるか
  • ポートフォリオなどの成果物を提示できるか
  • 論理的思考力やコミュニケーション能力があるか
  • 前職での経験をどうIT分野に活かせるか
  • 技術トレンドへの関心やキャッチアップ力があるか

特にポートフォリオの有無は書類選考の通過率に直結するため、必ず準備しておきましょう。

また、前職で培ったビジネススキルやドメイン知識はエンジニアとしても大きな武器になります。

年齢別エンジニア転職の難易度と戦略

未経験からのエンジニア転職は年齢によって難易度や求められる戦略が異なります。

20代・30代・40代では企業側の期待値や選考基準が変わるため、それぞれに合ったアプローチが必要です。

ここでは年齢別の具体的な転職戦略を詳しく解説していきます。

20代の転職戦略

20代は未経験エンジニア転職において最も有利な年代です。

企業側も20代であればポテンシャル採用を前提としているため、プログラミングの基礎力と学習意欲を示すだけで内定を獲得できるケースが多いです。

特に25歳以下であれば、研修制度が充実した大手SIerやWeb系企業への入社も十分に狙えます。

20代後半の場合は、ポートフォリオの完成度を高めることで書類通過率を大きく改善できます。

学習期間の目安は3〜6ヶ月で、HTML/CSS、JavaScript、Rubyなど需要の高い言語から始めるのがおすすめです。

20代のうちに転職を決断できるかどうかが、エンジニアとしてのキャリアの幅を大きく左右することを覚えておきましょう。

30代の転職戦略

30代の未経験エンジニア転職は、20代と比べるとハードルが上がりますが、決して不可能ではありません。

30代で成功するための鍵は、前職で培った専門知識やマネジメント経験をエンジニアスキルと掛け合わせることです。

たとえば、営業出身であればセールステック領域、経理出身であればフィンテック領域というように、業界知識を活かせる分野を狙うと採用されやすくなります。

学習期間は6ヶ月〜1年を見込み、ポートフォリオも実務を意識した本格的なものを用意しましょう。

30代は「ただのエンジニア」ではなく「○○×エンジニア」というポジションを目指すのが転職成功の最短ルートです。

年収面では一時的にダウンする可能性がありますが、2〜3年で前職水準を超える方も少なくありません。

40代以降の転職戦略

40代以降の未経験エンジニア転職は確かに難易度が高いですが、戦略次第で道は開けます。

40代では正社員にこだわらず、フリーランスや副業からエンジニアキャリアをスタートするという選択肢も有効です。

具体的には、現在の仕事を続けながらWeb制作やWordPress案件などの副業で実績を積む方法があります。

また、社内SEや情シス部門へのジョブチェンジも、完全未経験からの転職より現実的なルートです。

40代の強みはビジネス理解力と人脈にあるため、これらを活かせるポジションを探すことが重要です。

副業での実績について詳しく知りたい方は、エンジニア副業の始め方も参考にしてください。

未経験エンジニアの年収と将来性

未経験からエンジニアに転職した場合、気になるのは年収の水準ではないでしょうか。

結論として、未経験エンジニアの初年度年収は300〜400万円がボリュームゾーンとなっています。

ただしエンジニアは経験年数やスキルに応じて年収が大きく伸びる職種のため、将来性は非常に高いと言えます。

ここでは初年度の年収目安から、経験年数ごとの推移、年収アップのキャリアパスまで詳しく見ていきましょう。

初年度の年収目安

未経験エンジニアの初年度年収は、企業の規模や職種によって幅があります。

以下の表に、職種別の初年度年収の目安をまとめました。

職種 初年度年収の目安 主な就職先
Web系エンジニア 300〜380万円 ベンチャー・スタートアップ
SIer系エンジニア 320〜400万円 大手〜中堅SIer
インフラエンジニア 280〜360万円 SES・MSP
SES系エンジニア 250〜330万円 SES企業
社内SE 300〜380万円 事業会社の情シス部門

Web系やSIer系は初年度から300万円台後半を狙えるため、未経験転職でも極端な年収ダウンを避けられます。

一方で、SES系は初年度年収が低めになる傾向があるため、企業選びの際は注意が必要です。

経験年数ごとの年収推移

エンジニアの年収は経験を積むほど大きく上昇していくのが特徴です。

以下の表は、Web系エンジニアを中心とした経験年数ごとの年収推移の目安です。

経験年数 年収の目安 想定スキルレベル
未経験〜1年目 300〜400万円 基礎的な開発が可能
2〜3年目 400〜550万円 一人称で機能開発が可能
4〜5年目 500〜700万円 設計・レビューを担当
6〜8年目 600〜850万円 テックリード・PL級
10年目以降 700〜1,200万円 マネージャー・アーキテクト

エンジニアは3年目以降で年収500万円を超える方が多く、前職の水準を大きく上回るケースも珍しくありません。

5年以上の経験を積むと年収700万円以上も十分に射程圏内となり、長期的なキャリアとして非常に魅力的です。

年収を上げるキャリアパス

未経験からスタートしたエンジニアが年収を効率よく上げるには、戦略的なキャリア設計が欠かせません。

最も一般的なのは、SES→自社開発→フリーランスという段階的なステップアップです。

SES企業で2〜3年の実務経験を積んだ後、自社開発企業に転職することで年収100〜200万円アップが見込めます。

さらにフリーランスに転向すれば、実務3年以上で月単価60〜80万円(年収720〜960万円相当)も可能です。

もう一つのルートは、マネジメント寄りのキャリアを歩むことで、テックリードやエンジニアリングマネージャーを目指す道もあります。

いずれのルートでも、最初の1〜2年はスキルアップに集中し、3年目以降にキャリアの方向性を決めるのがおすすめです。

未経験からエンジニア転職に必要なスキル

未経験からエンジニアに転職するためには、最低限身につけておくべきスキルがあります。

採用面接で「何を学んできたか」を具体的に語れるかどうかが、書類選考や面接の通過率に直結します。

ここでは、プログラミング言語の選び方、ポートフォリオの作成、Git操作という3つの必須スキルについて解説します。

これらを押さえておけば、未経験でも企業に「この人は即戦力になりそうだ」と思ってもらえるでしょう。

プログラミング言語の選び方

未経験者がまず悩むのが「どのプログラミング言語を学ぶべきか」という問題です。

結論として、目的に合わせて言語を選ぶのが最も効率的です。

以下の表に、目的別のおすすめ言語をまとめました。

目的・分野 おすすめ言語 学習難易度
Webアプリ開発(フロント) JavaScript / TypeScript ★★☆☆☆
Webアプリ開発(バックエンド) Ruby / PHP / Python ★★☆☆☆
スマホアプリ開発 Swift / Kotlin ★★★☆☆
業務系システム開発 Java / C# ★★★☆☆
AI・データ分析 Python ★★☆☆☆
インフラ・クラウド Linux / AWS ★★★☆☆

迷った場合は、求人数が最も多いJavaScriptまたはPHPから始めるのが無難です。

1つの言語を深く学ぶことで、他の言語への応用力も自然と身につきます。

ポートフォリオの重要性と作り方

未経験エンジニアの転職において、ポートフォリオは最も重要な武器と言っても過言ではありません。

ポートフォリオがあるかないかで書類選考の通過率が2〜3倍変わるというデータもあります。

効果的なポートフォリオを作るためのチェックリストを以下にまとめました。

  • オリジナルのアイデアで作られたWebアプリであること
  • CRUD機能(作成・読み取り・更新・削除)が実装されていること
  • ユーザー認証機能が含まれていること
  • レスポンシブデザインに対応していること
  • GitHubにソースコードが公開されていること
  • READMEに技術構成や工夫した点が記載されていること
  • 本番環境にデプロイされていること

テンプレートやチュートリアルの写経ではなく、自分で課題を設定し解決するプロセスを見せることが評価のポイントです。

「なぜこの技術を選んだのか」「どんな課題をどう解決したのか」を説明できるようにしておきましょう。

Git/GitHubの基本操作

Git/GitHubは現代のソフトウェア開発において欠かせないバージョン管理ツールです。

実務では100%と言っていいほどGitが使われているため、転職前に基本操作をマスターしておきましょう。

最低限覚えるべき操作は、clone、add、commit、push、pull、branch、mergeの7つです。

GitHubにポートフォリオのコードを公開しておくことで、面接官が技術力を事前に確認でき、選考がスムーズに進みます。

コミット履歴を見れば学習の継続性や開発プロセスが一目瞭然のため、こまめにコミットする習慣をつけておくことが大切です。

GitHub上でのIssue管理やプルリクエストの作成も練習しておくと、さらに好印象を与えられます。

エンジニア転職を成功させる5つのステップ

ここまで解説してきた内容を踏まえ、未経験からエンジニア転職を成功させるための具体的な手順を5つのステップにまとめました。

この順番に沿って行動すれば、最短3ヶ月〜6ヶ月で転職活動を開始できるようになります。

それぞれのステップで何をすべきか、詳しく見ていきましょう。

ステップ1 目標を明確にする

最初にやるべきことは、「どんなエンジニアになりたいか」という目標を明確にすることです。

Web系・SIer系・インフラ系では必要なスキルセットが大きく異なるため、方向性を決めないまま学習を始めると遠回りになります。

目標設定の際は、「どんなサービスを作りたいか」「どんな働き方をしたいか」「年収はいくらを目指すか」の3つの軸で考えましょう。

たとえば、リモートワークを重視するならWeb系企業が向いていますし、安定性を重視するなら大手SIerが適しています。

ゴールが明確になれば学習計画も自然と決まり、モチベーションも維持しやすくなるのです。

ステップ2 言語を選んで学習する

目標が決まったら、先ほど紹介した目的別言語表を参考に学習する言語を1つ選びましょう。

最初から複数の言語に手を出すのは挫折の原因になるため、まずは1つの言語に集中してください。

学習の進め方としては、Progate等の入門サービスで基礎を固めた後、Udemyの実践講座でアプリ開発の流れを学ぶのが効率的です。

学習時間の目安は1日2〜3時間で、平日は仕事の後、休日はまとまった時間を確保するのが理想です。

挫折しそうになったら、プログラミングコミュニティやSNSで仲間を見つけることをおすすめします。

独学が難しいと感じたらプログラミングスクールの活用も検討する価値がありますが、スクール選びには注意も必要です。

スクールについて詳しくは、プログラミングスクールの注意点もあわせてご覧ください。

ステップ3 ポートフォリオを作る

基礎学習が完了したら、いよいよオリジナルのポートフォリオ制作に取りかかりましょう。

ポートフォリオのテーマは「自分が感じた不便を解決するサービス」にするのがベストです。

なぜなら、面接で「なぜこのサービスを作ったのか」を問われた際に、実体験に基づいた説得力のある回答ができるからです。

開発期間の目安は1〜2ヶ月で、最低限のMVP(最小限の製品)を完成させることを最優先にしてください。

完璧を求めすぎて未完成のまま転職活動を始めてしまうのは本末転倒です。

まずは動くものを完成させ、その後に機能追加やコードの改善を行うという進め方が成功への近道です。

ステップ4 転職活動と学習を並走する

ポートフォリオがある程度形になったら、学習を続けながら転職活動を開始しましょう。

「完璧に準備してから応募する」という考え方では、いつまでも転職できない可能性があります。

転職サイトへの登録、職務経歴書の作成、求人への応募を学習と並行して進めてください。

未経験エンジニア向けの求人は、Wantedly、Green、doda、マイナビIT AGENTなどのサービスで見つかります。

面接で落ちても落ち込む必要はありません。

面接のフィードバックを次の学習や改善に活かすことで、応募を重ねるほど通過率が上がっていくのが一般的です。

ステップ5 面接対策で差をつける

未経験エンジニアの面接では、技術的な質問よりも人物面や学習姿勢に関する質問が多い傾向にあります。

「なぜエンジニアになりたいのか」「どのように学習してきたか」の2つは必ず聞かれるため、事前に回答を準備しておきましょう。

その際、「自由に働きたいから」「年収を上げたいから」だけでは説得力に欠けます。

前職での経験を踏まえ、「こういう課題をテクノロジーで解決したいと思った」のように具体的なエピソードを交えて話すことが重要です。

また、技術面では「最近学んだ技術」や「開発中に苦労したこと」を聞かれるケースが多いです。

ポートフォリオの技術選定理由やトラブルシューティングの経験を整理しておくことで、面接官に好印象を与えられます。

よくある質問

未経験からのエンジニア転職に関して、読者の方からよく寄せられる質問をまとめました。

転職を検討中の方が気になるポイントに絞ってお答えしていますので、ぜひ参考にしてください。

文系出身でもエンジニアになれますか?

はい、文系出身でもエンジニアになることは十分に可能です。

実際に現役エンジニアの約30〜40%は文系出身と言われており、理系かどうかよりも論理的に考える力と学習の継続力が重要です。

文系出身者はコミュニケーション能力やドキュメント作成能力に長けていることが多く、チーム開発では大きな強みになります。

プログラミングスクールは必要ですか?

必須ではありませんが、独学に不安がある方にはスクールの活用が有効です。

スクールの最大のメリットは挫折率を下げられることと転職サポートを受けられることです。

ただし高額なスクールが必ずしも質が高いとは限らないため、カリキュラムや卒業生の転職実績をしっかり確認しましょう。

転職活動はどれくらいかかりますか?

未経験エンジニアの転職活動期間は、一般的に2〜4ヶ月程度です。

ポートフォリオの完成度が高い方は1〜2ヶ月で内定を獲得するケースもあります。

応募数は20〜30社を目安にし、書類選考の通過率は10〜20%程度と想定しておくと心理的な負担が軽くなります。

SES企業は避けた方がいいですか?

SES企業は一概に避けるべきとは言えません。

未経験者にとってSESは実務経験を積むための有力なファーストキャリアとなり得ます。

ただし、案件のミスマッチや技術的に成長できない現場に配属されるリスクもあるため、面接時にどのような案件に参画できるかを必ず確認しましょう。

未経験可の求人は本当に未経験で大丈夫?

「未経験可」と記載があっても、企業側は完全に何も知らない人を想定しているわけではありません。

多くの場合、独学やスクールで基礎を学び、ポートフォリオを用意している方を対象としています。

応募前にプログラミングの基礎学習とポートフォリオの準備は必ず済ませておきましょう。

まとめ

未経験からのエンジニア転職は、年齢に関わらず正しい準備と戦略があれば十分に実現可能です。

20代はポテンシャル採用を活かしたスピード転職、30代は前職経験との掛け合わせ、40代は副業や社内異動からの段階的アプローチがそれぞれの最適解となります。

いずれの年代でも共通して言えるのは、プログラミング学習の継続とポートフォリオの完成が転職成功の最低条件だということです。

初年度年収は300〜400万円からのスタートですが、3年後には500万円超、5年後には700万円以上も見えてきます。

まずは今日から1つの言語を選んで学習を始めてみてください。

行動を起こした人だけがエンジニアとしての新しいキャリアを手にできるのです。

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この記事を書いた人
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合同会社アセンディアが運営するプログラミングスクール比較メディアの編集部です。現役エンジニアの監修のもと、スクール選びに役立つ情報を発信しています。
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